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『永遠ではないのだから、『永遠に』とはいわないけれど、この命がつづくかぎり、ぼくはきみを忘れないでおくね、タケル』



家にいる時は読まないつもりだったのに……しかも最終巻……。
このどんぞこテンションでどうやって原稿しろと……。


「一緒に宇宙に行こう」なんてトンでも提案が出た時点で予想はしてましたけどさ……。
どんなに前向きで、どんなに優しくても、お別れは、苦手。
全てをかなぐり捨ててついてってもいいじゃない!とか思ったりもします。
いや、それはそれで家族とのお別れがあるわけですけど……。
寿命の問題もあるし。


でも何より辛いのは、しのぶの記憶が(恐らく確実に)失われちゃうことかな……。
「心の中にきみがいない……そんなぼくにもどりたくない」とまで言ってたのに。
だからせめて記憶が残る方法で帰ろうとしてたわけなのですが、小夢野の止まない雨の原因が文字通りの『雨龍』=しのぶだったことが判明し。
雨を元に増殖するエイリアンのせいで地球滅亡の危機となってしまう。
だから記憶が『壊れる』ことを承知で帰らなきゃいけない……なんて八方塞がり。

冒頭で抜き出した台詞。
あの約束も結局の所、守られないわけで。
上書きの利かないタケルはきっとずっと覚えててくれるけど、しのぶは「自分を覚えてる人がいる」ということすら知らなくなっちゃう。

何気にドSなプロットですよね。
しのぶに記憶を失いたくないと言わせ、なおかつその方法もあると知らせた上で、やむを得ない事情でそれらが達成されない。

あと個人的に、後半の希望の家のエピソードが若干鬱陶しい……というか、伏線なんだから仕方がないんですが話が錯綜しすぎて読み難かったなーとか。
一応、「希望の家の事情が解決」→「一緒に住む家を建てる」→「マーク解消」なのでエイリアン事情と(自覚なく)絡んではいるのですが、雨問題とほぼ同時に山場が来てるんですよね。
希望とタケルの今後的なエピソードまで入ってくると、二つの事情が別軸のように進むのでそれぞれの感傷に浸り難かった。です。


あーもう感想書くのに読み返すのもしんどい。
ていうかこれBL?と笑う気も失せる……切なくなっちゃって。
楽しい話しよう楽しい話。


前半はお約束のようなお泊まりエピソードに笑いました。
おかーさま、お泊まり申請に対し「するのね?」って!
そりゃタケルじゃなくったって「何を?」ですよ!
「いけいけがんばれ!でも、夢中になりすぎないこと。いくらヤル気まんまんでも、朝までぶっとおしでしちゃダメよ。明日も学校があるんだからね」って、絶対勘違いを狙ってますよねコレ。
ちなみに試験勉強のことなんですが。
しかしお子様読者の中でどれだけ狙った勘違いをする子がいるんだろう……どう見ても大きいお友達向けです本当に(ry

腐女子スターズに捕まった時も、タケルの「スルーしろ」という念も空しく
「昨夜、タケルの家に、オトマリだったから」
「正確には、タケルがぼくをベッドに……」(寝かせてくれた←ぶっ倒れたので)
と微妙な言い回しでコトをややこしくさせて、腐女子スターズに「オトナになった」「夜明けのコーヒー」「二人で飲んだ」とまで言わせます。
しかしお子様読者の(ryどう見ても大きい(ry

そんなクラスメイトは、正直嫌だ。



そういや、ブランコでの過剰反応は結局なんだったんだろう。
無茶をして怪我したり無くなったりした友人がいたのかな。
あの龍の刺繍に似た子とか。
しのぶの故郷に関しても、「もうない」「同族もいない」と断片的な情報だけで、結局詳細は語られませんでしたね。
まぁそれを知ってる人物とタケルの接触が少ない(しのぶ本人と、まりあさんがもしかしたら?くらい)ので仕方ないですし、深く突っ込むことでもないのでしょうが。
地味に気になる。


あ、今ふと思いましたが、この展開ってLLのロディルートにもありましたね。
主人公だけが覚えてて、相手は出会ったことすら忘れてる。
傍にいて見守れるけど自分の存在を知らない相手を直視するのと、自分の存在を忘れてるだろうし今どこで何してるかも解らない相手と、どっちが辛いでしょうか。
……どっちもやだな。
あの時もとてもとても鬱になりました。
今もとてもとても鬱です。
予想はしてたけど、鬱ゲーだと思って挑むのと児童文学と思って挑むのでは心の準備が違いすぎます。


自分は基本的に永遠主義と云うか、刹那主義の反対と言うか、そんな感覚があります。(今のところ創作内の話ではありますが)
一生を、或いは永遠を一緒に生きることの何がいけないの?的な。
天球儀文庫の時も似たようなこと思いましたが、最後のお別れってどんなに綺麗に描写されていても結局「アンハッピーエンド」にしか感じないんですよね。

一緒にいれた一時は、多分とても素晴らしい。
けど、その「素晴らしい刹那」じゃだめなんです。
「素晴らしい刹那」は永遠に続いて欲しいんです。

昔から、電池が嫌いでした。
いつか切れるから。
ネジ巻きとか、ゴムとか、無電のギミックが好きでした。
永久に無くならないから。
花が好きだから、造花が好きでした。
永久に枯れないから。

昔の王様は永遠を求めたから、その「素晴らしい永遠」の反作用的に刹那的なことがもてはやされているけれど。
私はやっぱり永遠が好き。

しのぶとタケルも永遠……とまでは無理だけど、出来るだけ長く、一緒にいれたら良かったのにと思います。
着いてっちゃえよ!しのぶが連れて行きたいって云ったんだから!
トンでも宇宙エンドでいいじゃない!
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