イケメンだけど頭が空っぽで臆病者の兄と
生意気だけど賢く肝の座った弟の
ロンドンで繰り広げる探偵物語。
しっかり者の弟とヘタレ兄貴ほど美味しいコンビはありません。
やはり児童書がアツイ。
基本的に弟ニックの一人称で話が進むのですが、ニックがまた頭が回るのでいちいち会話が面白いです。
海外児童書なだけあり、翻訳モノっぽい言い回しやジョークも多いですが。
依頼人が持ってきた怪しげな『預け物』は……チョコボール!?
という、チョコボールから始まるしょーもなさそーなミステリーですが、展開は結構過激です。
関係者はバッタバッタ死ぬは、無関係な通行人まで怪我人だすは、ニックは危うく爆破されかかりコンクリ詰めにされそうになります。
実際、膝まで固められるしな!
そんな不運にも関わらずニックは勇気と云う名の無謀とともにやたら強気です。
笑顔で人を殺せるとわかってる相手にもジョークが云える根性はすげぇ。
それ以上にパネェのは兄ちゃんのヘタレっぷりですが……。
弟がついた嘘を一瞬で瓦解させる残念ぷり。
そんな兄ちゃん、
あとがきに登場。
「おれの活躍を小説にしてくれたんだ」と誇らしげに語るヘタレほど可愛いものはありません。
強いて云うなら、兄弟で頑張るシーンがあったら良かったのになーとか。
基本別行動なあたりはリクとヨハンみたいな感じ?
年長者が何も掴んでないあたりが違いますが!
次回以降に期待?
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